はるかむかしに旬を過ぎた話題で申し訳ない。
老人なので。
〜そもそもパワー9とは〜
パワー9(パワーナイン、Power 9、P9)は、マジックの黎明期に存在した、あまりに強大な力をもった9枚のカードの総称。
この部分を踏襲し、今回私はデュエル・マスターズパワー9の定義を
①2002〜2011年(DM39まで)の勝負編生まれ
➁現在以降4枚使用可能な場合ゲームバランスが変わるカード、もしくは今後出るカードのバランスを著しく調整しなければならないカード
としました。
その上で昨年(2022年)10月にパワー9としたのが以下の画像のものとなります。
案の定全員殿堂リストに名を連ねるバケモンばっか。
1.ラッキー・ダーツ
冷静に考えてください。「1ターン目にゲームが終わる可能性」って不健全でしょ。
時代が進むにつれ呪文が強くなる。こいつが野放しだとユーザーとしても困る。カードを作る側も困る。
2.フェアリー・ギフト
テキストを読み替えましょう。
「▪この呪文を唱えた直後にクリーチャーを召喚するとき、マナゾーンに3枚のカードがあるかのように “虚無” をタップしてもよい。(ただし本物マナを1枚以上タップしなければならない。)」
↑
良い訳なくね? 一生殿堂しててくれ。
それはそれとして再録して♡
3.ダンディ・ナスオ
このカードができることはよっつ。
▷1マナを犠牲に、山札から好きなカードをマナに置くことができる。
▷山札かマナから好きなカードを墓地に置ける。
▷1マナを犠牲に、マナを1枚アンタップできる。
▷シールドを確認できる。
以上を踏まえてテキストを読み替えましょう。
「▪このクリーチャーが出た時、自分の山札とシールドゾーンを見る。その後、山札からカードを1枚選ぶ。そのカードを墓地においても良い。そうしなかった場合、そのカードを自分のマナゾーンに置き、自分のマナゾーンからカードを1枚選び、墓地に置く。その後、山札をシャッフルする。」
2マナでやっていいわけねぇだろ───。
マナから召喚、墓地から復活、クリーチャーを規定回数出す。そんなコンボのパーツになり、準備になり、起点になる。それをたった2マナで。
もう温泉からは帰ってこれないんじゃないスかね……。
3.転生プログラム
馬鹿。
使用方法はふたつ。
▷自分のクリーチャーを変身させる。
ブレイズクローを鬼丸「覇」にできるかもしれない、というだけならアタリハズレのあるガチャだったので良かったものの、現代には超次元ゾーンと超GRゾーンがあります。
メインデッキにこのカードで出したいカードだけ入れて戦うことができるようになったので、この使用方法は極悪重犯罪即射殺許可レベル。ダメです。死刑。
▷相手のクリーチャーを変身させる。
トリガーで相手のクリーチャーを破壊し、ワンチャン召喚酔いで攻撃の手数を減らす、というだけなら以下略。ループに組み込めばライブラリアウトの手段として重宝するでしょうね。しかも受け札になる。普通に強いです。
おまけ.ストリーミング・シェイパー
転生プログラムと枠を悩んだ1枚。
水単色デッキにのみ許された3コスト4ドロー、そうでなくとも墓地肥やしに利用できるというコスパ破壊カード。
強いは強いけども他が強すぎるので選外に。
再録して♡
4.光牙忍ハヤブサマル
4マナ以上溜まった時点で、全てのビートダウンやミッドレンジはリーサルの計算が合わなくなる可能性が出てきてしまう──これ普通に不愉快ですよね。
現代で言う《一王二命三眼槍》的な不快感を、マナ色問わずすべてのデッキが採用できるようになってしまうわけなので。それはゲーム体験として不健全だとおれは思います。
基本的に殴って終わらせるゲームなのにこのカードが4枚使えると、殴るデッキは常にストレスと戦うことになります。そうなるとループデッキが対等しやすくなり環境が一曲化。仮に4枚使える環境にしても殴るデッキを流行らせたい場合「相手ターン中の踏み倒しを許さないカード(ex.単騎連射マグナム)」を刷らざるを得ず、余計に不健全な環境になりかねません。
相当インフレするまでコイツは帰ってこない読みです。
5.デビル・ドレーン
3コスト5ドローはコスト論が崩壊する!!
しかも触りにくいシールドゾーンからカード回収。その回収枚数も任意。よりによって闇文明なので水を入れなくても手札補充できるようになってしまいました。あーあ。
『革命』、『鬼タイム』や『鬼エンド』などのギミックのトリガーになるだけならまだしも、そのコストの低さからループデッキの貴重な盾回収手段としても現役で活躍。
すべてのデッキが殴り合う時代のデュエマなら許されたでしょうけど、多様化した現代では許されるスペックではない。
それはそれとして再録して♡
6.ロスト・チャージャー
3コストになってマナが触れなくなった代わりに、闇単色でマナを減らさず墓地肥やしができるジェネリック《ダンディ・ナスオ》。ナスオ同様そのコンボ性自体も許されないのでぜんぜんパワー9入です。
余談 コイツが絶対に殿堂から帰ってこない理由
……コイツ何故か相手のデッキも自分だけ見ることができる。それ、単純にゲーム中のトラブルのファクターになるのでダメです。
みなさん《ゴースト・タッチ》のテキスト読んだことあります?
気づく人は気づくのですが、ハンデスの大半は「捨てさせる」という記述なんです。「させる」なんですよ。相手のカードには基本触らないようになってるんです、トラブルになるから。
ところがどうだ。《ロスト・チャージャー》《フューチャー・スラッシュ》《ヘル・スラッシュ》。こいつら相手に触らせず自分だけが相手のデッキを触るテキストなんだ。やれ傷をつけただの何だのと言われたらたまったもんじゃない。そんなトラブル競技シーンでいちいち対応してたら日が暮れる。
なので絶対に帰ってきません。
なお
現在でも無制限なやつがいる模様。
7.母なる大地
語ることはない。
だって7コストでも強くて8コストにされたカードが、たった3コストでいいわけないもんな。
R.I.P.(レスト・イン・PLAY’S)やね。電子の世界だけで生きててくれ。
8.母なる紋章
《母なる大地》の調整版で、
①対象に取れるのは自分のクリーチャーだけ。
②マナに置いたクリーチャーと同じ文明しか踏み倒せない。
③Sトリガー剥奪により受け札として運用不可
……と一見努力の片鱗は垣間見えるものの、一番ヤバい踏み倒し効果とコストはそのまま。あとなぜか進化も出せる。ウケる。
正直選外ギリギリのラインでしたが、「まぁ4枚はアカンし、今後3コスト以下の呪文踏み倒すカード刷りにくくなるよな……(←これは他のパワー9も同様)」と思い至り入選へ。
その他
惜しくも選外だったカードをご紹介
- 蒼狼の始祖アマテラス(わからんので選外)
- インフェルノ・ゲート
- セイレーン・コンチェルト
- カラフル・ダンス
- 海底鬼面城
- 黒神龍ブライゼナーガ(ドレーンに枠を譲って選外)
- 無双竜機ボルバルザーク(パワーではなく「出たら終わりなのがゲームとしてダメすぎる」ところが悪いため選外)
以上となります
終わりです
お疲れ様でした
それでは、また。