天に光、地に闇、魔光に仕える神のしもべ。
ネロ・グリフィスが、憧れのアルカディアスに限りなく近づいた姿。それがルドルフ・アルカディア。
登場時に墓地を肥やし、その後墓地からのコスト8以下の進化クリーチャーを自身を依代として復活させる、神官の名に相応しい能力を持つ。
憧れのアルカディアスへと姿を変えることももちろん可能。
ん………?
ナイト……ネロ・グリフィス…………🤔
つまりこいつも女騎士だということですねッ、ブチャラティ!
⬇前回のあらすじ
今日は憧れのアルカディアス以外の進化クリーチャーにかわるがわる上に乗られて辱めを受ける神官、ルドルフ・アルカディアを「パートナー(意味深)」するデッキの解説。
公式でもオススメデッキとして一番上に出てくるくらいパートナーには向いてる、というかそういうカードとして意識して作られた感はある。
アドバンスのデイガマゲが異端児なのは見りゃわかるもんな……。
おれはそもそもネロ・グリフィスが好きなので、勿論ルドルフもめちゃくちゃお気に入り。以前も本ブログにて彼女をパートナーにした構築を紹介している。
↑【デュエパ】ダークサイドヒーローたちとはじめるデュエパ - れ も ん 汁 の出涸らし
ファンフェスのローダーに入れて眺めるだけでニチャれる練度の高いオタクなのだ。
────────────────────
ちな豆知識なんですがネロ・グリフィスは
Ⅱ世がいるので非処女です。
────────────────────
そんなルドルフ・アルカディアのデュエパデッキは「『エキサイティング・デュエパ・デッキ』買ったけど………なんか「味」が違うデッキがもう1個欲しいな……という人」にオススメ。
このデッキ、もう本当に「味」しかせん。デッキレベルは2〜2.7くらい(ただし、各種アルカディアスを筆頭に相手の行動を縛るカードは多め)。
さっそくデッキレシピを確認していくぞ。
◎デッキレシピ
デュエルマスターズ 女騎士をパートナーにするためのデッキ デッキレシピ詳細 | ガチまとめ
この記事1月から書いてるんだが、途中で構築が3回変わった(つまり3回書き直した)。世に出すのが明らかにデュエパの旬が過ぎたころになったのが悔やまれる。
それはそれとして、なぜこんな構築になったのか。そこを順を追って説明していく。
◎パートナーから考えるデッキの動き
まず《ルドルフ》のテキストを確認。
◼このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から4枚を墓地に置いてもよい。その後、このクリーチャーから進化できるコスト8以下のクリーチャーを1体、自分の墓地からこのクリーチャーの上に置いてもよい。
メインとなる↑の能力は単体で完結しており、事前に墓地を肥やす等の準備もあまり重要でない。
3ターン目のマナブーストや《一撃奪取》シリーズの軽減によって、なるべく早いターンでの《ルドルフ》着地を狙いたい。しかも墓地肥やしも進化する能力もどちらも任意。つよ。
問題は進化クリーチャーが都合よく墓地に落ちるか。
幸い、デュエパーティーはパートナーさえいれば必ず進化元を用意できるため、進化元専用のクリーチャーやタマシードを余分にメインデッキに採用する必要がない(もちろん進化クリーチャーを腐らせないために入れられるだけ入れるべきではあるが)。
出たら自動で進化するこのカードなら尚のことで、彼女の「出た時能力」を活かすべく、進化できるカードは意識的に枚数を増やすことになるだろう。
つまり構築に必要なのは………
極論だがこの2種類だけでデッキとして完成する。極論だが。
1.の場合は前者と後者どちらを優先して採用するか──というのはかなり個人の好みによる。
おれの場合、安定性やデッキの選択肢を広げるために「クリーチャーのマナブースト」であるツインパクトのチャージャーを最優先。次点で現ナマのマナ、「現マナ」を増やせるチャージャーや後手に回る前提かつ不確実な《グローリー・スノー》のような便乗ブーストカード、最後に場に残るかどうかわかんない不安定な《一撃奪取》系のカード、かな……。
ここまでで目標が定まった。
「最速でルドルフを出し、墓地に進化できるやつが落ちるのをお祈りする」。これだ。
つまりルドルフ・パ チンコだ!
4ターン目にスピードアタッカーが出る光闇デッキ。もう面白そう。実際面白い。
ビートダウンしつつアルカディアスでロックもする。そんなイメージ。なんとなくもにょもにょとしたデッキの設計図が見えてきたぞ。
◎基礎工事
建物を立てるときは基礎から。ではデッキは?
おれは所謂「初動」がそれだと思う。ゲームプレイにおいても、初動カードのプレイがゲームメイクにおける基礎工事でもあるためだ。
なのでまず『3ターン目までに使用可能マナを最低1増やすカード または 3ターン目までにルドルフ・アルカディアの召喚コストを1以上軽減できるカード』を決めていくことにした。
種類別の採用優先度は既に述べたし、カードごとの優先度もエキサイティング・デュエパ・デッキ発売前のブログ↓で示している。
今回はそれらに則ったうえで、当時未登場だった新規カードたちも交えた13枚をデッキの「基礎」とすることにした。
特段13という数字に意味はない。入れたいカードを入れたり抜いたりしていたらこの枚数になった。
「3ターン目までに1ブースト」が条件なので、10枚あれば8割ほどの確率でドローにより引き込める期待値がある。なので普通にデッキを組む時はそこを目印にすれば良い。
逆に言えば、今回の13枚というのは比較的安定性を重視した基礎づくりであるとも言える。もちろん、もっとマナを増やしたいと思えばチャージャーや便乗ブーストカードを増やしたって構わない。
- 《禁術のカルマ カレイル/フォビッド・水晶チャージャー》
- 《ボーンおどり・チャージャー》
- 《スラッシュ・チャージャー》
- 《マブシコワ・チャージャー》
- 《終断γ ドルブロ/ボーンおどり》
- 《モノクル=ドクトール/「すべてを見通す眼だ」》
上記6枚のカードは、ルドルフ着地前に進化クリーチャーを墓地を落とせる可能性があるチャージャーだ。「マナカーブを繋ぎながらパートナーの能力をサポートするカード」である。非常に噛み合いが良いことを加味し、今回は必須枠としての採用となる。
あとは本当に優先度順にぶち込んだだけ。雑。
注目カードは3枚。
1枚目、『邪神と水晶の華』で登場した《コットン/ジャッジ・水晶》はとにかくクリーチャー面が強く、単なる初動カードとして終わらないスペックの高さが魅力。しかもかわいい、ヤッタネ。
「つよいクリーチャー入れたら、なぜかチャージャーもついでに入ってた」という事象がデュエパのデッキとしてはありがたい。
2枚目、《ペルフェクト/ギャラクシー・チャージャー》。こちらもコットン同様「つよいクリーチャー入れたら以下略」なのだが、場を離れないという強力無比なテキストと進化元としても機能する種族との組み合わせが、このデッキでは一際輝く。
3枚目は『ネゴシエートの偽衒学者』で登場の《ロストメモリ》。墓地からノーコストで湧くブロッカーというだけでもキスしてあげたいくらいの優秀さなのだが、なんと出た時の能力で便乗ブーストができる。
そしてこれは伏線なのだが───種族にナイトを持っている。
◎誰がルドルフの上に乗るか
光闇という色の進化クリーチャーたち、やたら全体除去が多い。全破壊するね♡とか、全部盾送るね♡とか。小学生のオリカみたいなテキストが持ち味であることには違いはなく、そこを活かさない訳にはいかない。つまるところ………自分の盤面も更地になる可能性を考慮する必要があるわけだ。
だからこそ《ペルフェクト》が輝くんだぜ。
先にも述べた通り、強みの一つに4ターン目にSAが出る、というのがある。上記の更地になるリスクも踏まえると、単体での打点が高い……つまりシールドをたくさんブレイクできる進化クリーチャーを優先して採用していくのが合理的だろう。
ネックとなるのが進化クリーチャーの採用枚数。多すぎると手札事故に繋がるのは明白なので、今回は律儀に確率論に則る。
デッキの1/3が進化クリーチャーとした場合、ルドルフの登場時能力で少なくとも1枚は進化クリーチャーが墓地に落ちる確率はおよそ8割。及第点は出して良いレベルだ。
というわけで今回は下の20枚の進化クリーチャーを選択した。
オ゛ッ゛ッ゛♡♡♡
ツベコベ言ってるけど♡♡フツーにおれの好みで選んじゃたの♡♡♡お前も好きなカードで好きなように暴れろ♡♡♡♡
♪いつまでも
あると思うな
デッキ枠
マ ジ ッ ク ・ ソ ン グ
60枚しかねぇんだよ「癖」を表現する枠は。
ハイクと同じだ。限られた字数でいかにプレイヤーの「癖」を出せるか。
見ろよおれの「癖」を。美しいだろ。
一応「採用候補だったけど不採用になった進化クリーチャー」を紹介しておく。
①《デス・ザ・チョイス》と《ミラクル・ミラダンテ》
どちらも文明のみを指定する緩い進化条件で、なおかつT・ブレイカーを持ち、場に出た時の能力も悪くない。デッキのコンセプトにもマッチする。
ただデッキの基礎を完成させた段階でこれらのカードの「革命0トリガー」という素敵なテキストが完全に腐ることが目に見えており、それが非常に美しくなかったため、不採用に。どうせ使うなら頭から爪先まで、無駄な効果テキストが一切ないようにしたいというのがおれのデッキビルダーとしての性(サガ)なのだ。
②《悪魔神バロムスポーン》
同コストの《バロム・エンペラー》と比較すると進化条件も緩く、破壊対象もカード指定となり広範囲。一方で進化元にコマンドを要求するうえ、W・ブレイカーなのがコスト不相応に感じられた。加えて、確定した20枚で既に全体除去は十分な枚数採用できているとも判断。コストや破壊の範囲は劣るがより進化条件が緩く、条件付きで大量の墓地蘇生もできる《革命魔王 キラー・ザ・キル》に枠を譲る形で不採用となった。
➂《デビット・ガーター》
「いや誰だよw」と思う方がほとんどでは。そしてテキストを読んで「つよ……」となるまでがテンプレ。
マナの枚数次第では墓地から非進化を文明問わず蘇生させる能力は非常に面白い。NEOクリーチャーの《グスタフ・アルブサール》と《XENIA》を連鎖的に蘇生させ攻める動きに組み込むこともできる。
ただ思い出して欲しいのが、このデッキの目標は「最速でルドルフを出し、墓地に進化できるやつが落ちるのをお祈りする」なのだ。最速でこいつを出しても蘇生できるのは5コスト以下で、そもそもその蘇生先が落ちるかどうかもランダムなことを考えると、無理に枠を裂いて入れる必要もないかな……ということでなんか気づいたら抜けてた。
④《グーゴル〈XENOМ.Stsr〉》
キモいため不採用に。
ごめんな。
⑤《死神明王ガブリエル・XENOM》
高齢者pt2億くらいあるカード。ルドルフから進化でき、攻撃しつつ墓地と手札双方のリソース確保ができるため見かけよりは強く、直近までは本当にデッキに入ってた。結局は2打点しかないところがひっかかり、《ビジャモンス〈ハンニバル.Star〉》と入れ替わりで不採用となった。
ルドルフ・アルカディアというクリーチャー個人のことを考えると採用してあげたいカード。パワーも高くバトルに強いため不採用にする理由もないが、ルドルフを使う前提なら実質上位互換の《アルカフェウス》、そして完全上位互換の《白騎士の聖霊王アルカディアス/完全決闘》が存在する。また、このデッキの「高打点で殴る」性質上、進化条件が緩く同コスト同打点の《闇鎧亜 クイーン・アルカディアス》の方が利便性で勝る場面が多かった。
既にお気づきかと思うが、
これらでもうデッキの半分が埋まった。そりゃ極論全部それで良いとは言ったがそれじゃ味気ないよな。
というわけで今から調味料を入れる。
◎サブプランの提案
進化でゴリ押すだけだと単調なデッキになりがちで面白さに欠く。
そこで今回ルドルフと進化に頼らず、なおかつ光闇らしい動き……つまるところデッキのサブプランとして、ふたつのギミックを搭載することにした。
アレだ、忍者と騎士道、通称忍騎士。それを組み込むことにした。
a.メカ
まず《アーテル》と《k0br4》、この2枚のカードがハイパワーすぎるため採用するところからスタート。そこから連想ゲームでメカ・クリーチャーが増えていった。
先ほど《ガブリエル・XENOМ》が構築中に抜けた話をしたが、《アーテル》も《k0br4》もなぜか進化クリーチャーを蘇生できるため、その兼ね合いで3コストT・ブレイカーの《ハンニバル.Star》に軍配が上がったのだった。
《カオスマントラ》や《ボジソワカ》、《セラフ・テンペストℵ》などはそんなハイパワーな2枚を使い回すための採用となっている。
『竜皇神爆輝』で登場した《ドラン・ゴル・ゲルス》《シェケダン・ドメ・ゲルス》はこんな見た目をしていながらエンジェル・コマンドでもあり、《カオスマントラ》と《ボジソワカ》のチェンジ元、各種聖霊王の進化元としても機能しつつ《ギャラクシー・チャージャー》で回収もできる。
どのカードも複数の役割を持てておりかなり好感触。しかもこれらの採用で若干ながらデッキの防御力も向上した(気がする)。
b.ナイト
そもそもがメカを探す中で「グレート・“メカ”オー」の《デ・バウラ伯》を見つけたのがきっかけ。
最初期のデッキレシピでもナイトのギミックは採用こそしていたが、とある邪眼のおっさんのせいでおれは最近ナイトにお熱なため、改めて《ネロ・グリフィス》もろともデッキに入れてみることにした。
とはいえ、初動を兼ねていた《ロストメモリ》も含め最低限の枚数しか採用できていない。デッキビルドは常に枚数という限界と付き合わなければならないのだ!
▲ニンジャのナイトとか
▲新規のドロソとか
入れたいカードは沢山あるんだがな……。
今回の主役はあくまで《ルドルフ》なので、あんまり主張が強すぎるのもよろしくない。
何より《ルドルフ》もナイトだし。枚数にこだわる必要もなさそう。
だがこの時点で46枚もデッキが埋まったぞ………。
◎進化クリーチャー多すぎね?
いや今更だけど進化クリーチャー多すぎね?めっちゃ事故るわ。
進化元なんて入れなくて良いとは言ったがそれは極論だと言ったもんね。限度がある。デッキを円滑に運用するべく、今回はタマシードを数枚トッピング。
各種聖霊王の進化元となり《ギャラクシー・チャージャー》からも回収できるエンジェル・コマンドが最優先。最も優秀なのは《アウゼスの天黒筺》で、なんとこのデッキに採用した全ての進化クリーチャーの進化条件を満たせる。入れない理由がないと言っても過言ではない。
《ミラダンテの天宝》と《ヴィオラの黒像》は気持ち程度の防御札。
◎S・トリガー5億枚入れたい
単純なデッキとしての防御力というか、シールドの強度というか。そこを厚くするためにS・トリガーを5億枚入れたいが、残念ながらデュエル・マスターズには5億種類もトリガーはないし、デッキも枚数の上限がある。
ちなみに初動、進化先、メカ、ナイト、そしてタマシードで50枚もの枠が埋まった。あと9枚しかデッキにカードを入れることはできない。
優先すべきは
- 《アーテル》や《ボジソワカ》で蘇生可能な4コスト以下のクリーチャー
- 《ネロ・グリフィスⅡ世》の能力で唱えられるS・トリガー持ち呪文
- 進化クリーチャーの進化元になれるクリーチャーやタマシード
といったところか。
要件を満たすカードが既に7枚も採用されているため、ここでは新たに6枚のカードを選ぶに留まった。《ヘブンズ・ゲート》は出せるクリーチャーが少なく若干怪しい枠にはなるが、今回は2体の《ネロ・グリフィス》の踏み倒し手段としてやむなく採用した。
《秩序の意志》はS・バックだし、《卍・獄・殺》は条件を満たさなければトリガーとして機能しないものの、前者は《DARK MATERIAL COMPLEX》や《VAN・ベートーベン》のようなカードをたった4マナで除去でき、後者は全プレイヤーの墓地を参照しトリガーになりやすいだけでなく、クリーチャー面を《グスタフ・アルブサール》や《XENIA》、《キラー・ザ・キル》からロッククリーチャーとして蘇生できる。ハイレベルな戦いに着いていくための採用なので、周囲とデッキレベルのすり合わせをする場合は抜いて構わない。
この他にも、デュエパにおいてエグい盤面維持能力を持つ《ジスタジオ》⬇
を一発で解体できる
《サスペンス・ザイン》も採用候補だったのだが、「進化元を残す」ことを考え《デス・ゲート》に軍配が上がった。もちろん両方とも入れるという選択肢もある。
◎あと3枚
メカやナイトを増やしたり、進化先のクリーチャーを増やしたり、S・トリガーやシノビをかさ増しするのもアリだが……もうここまで来るとカードパワーが高いのをブチ込んだ方が早い。
ビッグマナのプレイを歪ませ、《ネロ・グリフィスⅡ世》から使える《魔天降臨》、進化も蘇生可能でクリーチャー面で進化元にもなれる《ルソー・モンテス/法と契約の天秤》、墓地から何でもカードを回収できる汎用クリーチャー《ピラッキ》でどうだろうか。
◎というわけで完成したのがコレだ
辛うじて60枚に収まった感は否めない。
実はおれは《アウゼス》も大好き。
ドリームパック版のつぶつぶホイルが好き。
どこか枠があれば《メメント守神宮》や《エルフェウス》とともに採用しようと狙っていたのだが、時すでにおすしということでタイミングを逃してしまった。
もちろん入れようと思えば入れられる。デッキ構築に正解はないので。
やりたいようにデッキは組むと良いよ。
おわりおわり。散れッ。