2020-07-15から1日間の記事一覧
ふと肌に触れたこそばゆい感覚。左の腕、手首から10センチほど下の辺りだ。 けれどもそれは直ぐに消え、わたしの視界を小バエが横断していく。 ──あぁ、くすぐったかったのは君が止まっていたからか。 直感的にそう推理したわたしは、あろうことかその瞬間に…
2020年、夏。 わたしは戦っていた。 ──奴らは知らず知らずのうちに、血の匂いに誘われやって来た。白き体毛に覆われた天使が齎したのは、黒き悪魔との邂逅。 奴らが生き延びるためにわたしを襲うように、わたしは生き延びるに……なんの罪も無いその悪魔たちを…